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ゲーム

【ゲーム】ドラゴンズドグマ日記~覚者の剣(5)


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前回:覚者の剣(4)  最初から:覚者の剣(1)


覚者神剣の伝承者・アドナイの下で働く派遣社員のリン。
サポートポーンとして2人の前に現れたバットを仲間(奴隷)に従え、
ついに領都グラン・ソレンに辿り着いた。


 中 世 紀 救 世 主 伝 説

 覚者の剣 第5話「俺の名を言ってみろ」



―――


バットとリン



あぁ…チョー重いし…くそっ!

おいバット、これ持てよ。


> バット
 おいぃ…こんな重たい石版、何枚も持てねーよ!


あ?バットのくせに口答えしやがって。
私は箸より重いもんは持てない体質なんだよ!


> アドナイ
 どうした?リンたん。


あ、覚者サマ~ん。
バットさんが全部持ってくれるって言ってくれて~。
いや~ん、リン子感激~。


> アドナイ
 フッ、男たるもの、そうでなくてはいかん。
 早くその石板を運び出そう。

> バット
 くっそ、あいつ覚えてろよ…!


(ふふ…こりゃぁ便利な下僕が手に入ったものだわ。)


時は遡ること6日前―


> マクシミリアン
 あなたが覚者殿ですね?
 先ほど兵より報告を受け、お待ちしておりました。


領都グラン・ソレンに着いた私達は、ポーンシステム社の使者と
連絡を取り合いながら、領王サマへの謁見を申し込んだ。



> マクシミリアン
 私の名は、マクシミリアン=アイゼンシュタット。
 領王様より、竜征任務の指揮を任されております。
 貴殿に、まず竜征の任務についてご説明しましょう。


それから数日後、お城からやってきた兵士より、
領王サマからの竜征任務の証を拝領した。



> マクシミリアン
 貴殿にお渡しした竜征の許可証…それは領王様直々に下命された、
 ごく重要な任務に従事する事を許可するものです。


何やら謁見の前に仕事をいくつかこなして欲しいとの事らしい。


> マクシミリアン
 現在、我々が取り組んでいるのは、
 主にドラゴンに関する情報収集や防衛対策事案。
 全ては国と民衆の安息の為に擁立された、特別な任務です。


「竜征」とか名の付く任務の割に内容はしょぼい。
征伐はしなくていいって事なんだろうか。


> マクシミリアン
 "覚者"となる人物が現れた際には、我々は可能な限り
 協力を惜しまぬよう命じられております。
 貴殿の活躍には、皆の期待がかかっておりますよ。
 ぜひ、ご協力を。


という訳で、私と覚者サマと忠犬1匹は、領王サマに謁見すべく、
許可書を携えてせっせと使いっぱしりをやっている。
で、今はドラゴンのルーツを調査する為、
竜者神剣に纏わる遺跡から石碑を運んでる最中だ。

…あのメルセデスとかいう女性将兵さんの話だと、
ハイドラの首を運んだら会わせてくれるはずだったんだけど?

あれか、嘘ついたのか。汚いなヤナセさすが汚い。
やっぱ車は国内産に限るわぁ。

…ってこんな話じゃない。

とにかく、与えられた任務をこなすのみよ!


> アドナイ
 よし、これで完了だ。領都に戻るとしよう。

> バット
 (;´Д`)ゼェゼェ…。


そこからさらに半日が過ぎ―


> バット
 はぁ…領都に戻ってこれた。
 ようやくベッドにありつけるぜぇ…。


じゃぁ私は宿の手配をしてきます。


> バット
 ああ、俺もついていくよ。
 1秒でも早く休ませてくれ…。


へたれめ…、はいはい分かりましたよ。

じゃあ覚者サマ、バットさんを永遠の眠りに就かせたら、
お声をお掛けしますので、しばらくお待ち下さいね。


> アドナイ
 ああ、宜しく頼む。

> バット
 え?…え?


―――


よし、宿の手配も済ませたし、用済みの下僕は眠らせたし、
覚者サマの所に戻りますかね…。


…んん?

誰だあれ…覚者サマが誰かと話してる…?


シスの暗黒卿

> 黒衣の男
 "覚者"殿とお見受けします…。

> アドナイ
 いかにもそうだが…?


> 黒衣の男
 ポーンなどという、曖昧なるものを率いて、
 竜の者を倒しに行かれるとか?

> アドナイ
 …そうだ。

> 黒衣の男
 そう、だが…それは"覚者"となった者を誘う、竜の業。
 己の意志がどうあれ、引き寄せられる。


うぅ…ぼそぼそ話しててよく聞き取れない…。
何て言ってるんだ?


> 黒衣の男
 これまでも、多くがそうやって…
 こちらの世界の理に、乗り込んできたのです。

 …身の程も知らずにね。


> アドナイ
 …貴様、何が言いたい。


> 黒衣の男
 竜者神拳は、世界に繰り返し現れ、
 覚者神拳もまた、その度に生まれる…。
 だが、ほとんどの覚者は、神にまみえる事すらかなわず、
 その身を滅する事となる…愚かな末路です。


あの声、どっかで聞いた覚えがあるんだけど…。
小さくてはっきり分からないな…。


> 黒衣の男
 弱く、脆いのですよ。人は…この世界はね。
 領都では兵を募っておるようですが、いかにそれが無益な事か…。
 じきにお分かりになるでしょう。


> アドナイ
 ぬうぅ…。


あら…去っていった。
まぁいいや。

覚者サマー、宿のご用意が出来ましたよー。


> アドナイ
 …あぁ、有り難う。


さっきのは誰だったんですか?


> アドナイ
 分からぬ…ドラゴンの事を知っていそうだったが。


> あれは"救済"の首魁ですよ…。


むむ…また怪しい輩が!


ミスターポポ

> メイソン
 こりゃあ幸運ですな、覚者様に出会えるとは。
 あっしはメイソンという者、以後お見知り置きを…へへ。


ちょ…チョー怪しい…。


> メイソン
 "救済"ってのは、傍若無人なドラゴンのやつに盲信してる、
 竜者神剣を真理とした怪しい団体の事でしてね。


お前も充分に怪しいよ。


かく言うあっしも、"救済"とは訳ありでして、
さっきの男の事をちょいと調べてたんですが…、
どうも、このツラが怪しげなのか、
皆、あまり喋ってくれなくてね、えへへへ…。


だろうな。


> メイソン
 時に、あんたも連中を探ってるんなら、実に好都合じゃないですか。
 あっしに代わって、調べてみちゃもらえませんかね…?

> アドナイ
 俺もドラゴンについての情報を探している。
 断る理由もあるまい…いいだろう。


ええっ、信じちゃうんですか!?


> アドナイ
 大丈夫だ、何かあっても遅れを取る事はない。


> メイソン
 ありがたい、じゃあ、これを持っていって下さい。
 "救済"のやつらが合言葉代わりに使ってる符丁ですよ。
 これがあれば、覚者さんも"救済"の集会所に潜り込めしょうや。

> アドナイ
 集会はどこでやるんだ?

> メイソン
 明日の夜、領都の北にある地下墓地でやるらしいですぜ。
 あっしも準備を整えてから集会所に潜入するんで、
 向こうで落ち合いましょう…。


行っちゃった…。


> アドナイ
 うむ…俺達も身体を休めたら、向かうとしよう。
 これでまたドラゴンに近づく事が出来る。


なんかどんどん深みにハマってる気がするわぁ…。


―――


> バット
 おいおい、本当にこんな所で集会なんかあんのかよ…。
 罠じゃねぇのか…?


うるさいなー、黙ってついて来いよ。
へたれのくせに墓地とか来るからいけないんだよ。


> バット
 うわーーーーっ、お化けだーーー!!
 出たーーー!!!


 なんまいだぶ、なんまいだぶ…。


(こっちの世界でお経って利くのかしら…?)


> バット
 しっかし、その黒衣の男って誰だったんだ?
 リンは声を知ってたんだろ?


うん、知ってるってゆーかね…。
すっごい聞き覚えのある声だったんだけど、
遠くてよく聞こえなかったんだよね…。


> バット
 まぁ現場に行きゃ分かるんじゃないか?
 そいつが"救済"の親玉ってんなら、必ず居るだろ。


うん、確かにそうだわ。
でもバットごときに指摘されるのは嫌だ。


> アドナイ
 シッ…静かに。
 どうやら近いようだぞ。


あ、誰かが話してる…。 


> この物質世界では、不本意ながら、
 魂はそのような不完全なありようでしか存在できない。
 あらゆる困窮、不幸、苦痛は、物質世界での
 魂の不完全さが生み出す根源的かつ不可避なもの。



> バット
 …演説みたいだな。


> では救いとは何か?

 それは快楽ではない。
 なぜならば、快楽もまた、魂の不整合性から
 生み出されるいびつな機能快にすぎず、
 苦痛の対として与えられる一時的な錯覚でしかないからだ。



これは…昨日聞いた声だ!


> 永遠に快楽だけを得られる魂、という存在は、
 この世界ではありえない。
 世界は、そのありようを正しくしようともがき、
 それ自体が歪みに苦しんでいる。


 あえて言おう、カスであると!


> バット
 ……(゚Д゚||)


(||゚Д゚)……


> アドナイ
 どうしたんだ、2人とも?
 顔色が悪いぞ。


> バット
 ままま…まさか。

 お、おい、リン…?


えええ…嘘でしょ…?

い、いやいや、あり得ないわよ。


> 正しく平常な世界とは、全ての魂が、
 ひとつの安定した状態に収まり、
 完全かつ普遍の存在へと昇華する事だ。

 不整合な魂を捨て切れぬ軟弱の集団が、
 この世界を生き抜く事は出来ないと私は断言するッ!


> バット
 …間違いないな。


…間違いないわね。


> 人類は神に選ばれた優良種たる我が社に管理運営されて、
 初めて永久に生き延びることが出来る。
 これ以上戦い続けては、人類そのものの危機である!
 物質世界の無能なる者どもに思い知らせてやらねばならん!
 今こそ人類は明日の未来に向かって立たねばなぬ時であるとッ!


 お前には分かるだろう、リンよ…!?


ドゴォーン!


> バット
 うわあっ!!


しまった、気付かれた!


ギレン


> ギレン
 ふふふ…リン、バット主任、そして覚者殿よ。
 よく来た。私は諸君らを歓迎しよう。


ギレン部長…!!


> バット
 へっへっへ…よく見たら周りも知った顔ばかりじゃねぇか。
 ここに居るやつらは全員、ウチの社員って訳だな。

> アドナイ
 リンたん、もしやあの男はポーンの民の…?


そうです…。
私とバットさんの、上司です!


> バット
 部長さんよ、なぜあんたがここに居る…?
 そしてここで何をしていた…!? 


> ギレン
 …諸君らは「エリート」という言葉の意味を知っているかね。


> アドナイ
 質問に質問で返すな。学校で教わらなかったのか?


> ギレン
 これは失礼…、軟弱な者に返す答えを、
 あいにく私は持っていなくてね。

> アドナイ
 貴様…!


> ギレン
 「エリート」とは、選ばれた魂の事だよ。
 神に救われ、楽園に住まう事を許された死者の魂だ。
 我が社の社員は、楽園の住人たる資格がある。


> バット
 楽園…だって?真顔で冗談抜かすなよ。
 俺らはあんたの道具じゃねぇ。
 ドラゴンに魂を預ける事が救いだって言いてぇのか!?


> ギレン
 ふふ…物分かりが良いな。その通り。
 だが次に私の主の名を呼ぶ時は、「様」を付けたまえ。


> バット
 な…じゃあ、ドラゴンのやつが、部長の…?


> ギレン
 主任、君は本当に賢明だ…その通りだよ。
 ドラゴン様は私のクライアントだ!
 我々を楽園へいざなう救いの主であられるのだ!


(ll゚д゚(ll゚д゚ll)゚д゚ll)━!


> ギレン
 私は言うなれば楽園への案内人…。
 人は私をこう呼ぶ…!

 "救済"の楽園(エリシオン)、と!



なんだってー



> エリシオン
 覚者殿よ…!これが答えです!

 全てを混沌に!全てに死を!
 フハハハハハハーーーッ!



バイオハザード

> ポーンシステム社員
 ぐるるる…ぐるあぁぁぁーーーっ!!


ひいぃぃ!社員さん達がおかしくなっていくー!


> アドナイ
 こ…これは、あの時の…!
 ドラゴンが俺のハートをイチコロにした時と同じ力…!

> バット
 どSの技が成す暗黒面(ダークサイド)には、
 人の弱い意志に付け込み、心を操る力がある…。

 なぜ…部長が…、暗黒面の力を!


> エリシオン
 フハハハ…、我が社の社員に個々の意志など必要ない!
 たった1つの神の意志さえあれば、楽園に辿り着けるのだからな!

 諸君らの健闘を祈る!ハーッハッハッハーッ!!


ちくしょう、どうしよう!
部長にコントロールされてる社員さんを、むやみに殴ったら…

…査定に響いちゃう!


> バット
 おいぃ!?
 そこは問題じゃねぇだろ!


> アドナイ
 ここは俺に任せろ…。

 ほおぉぉぉ…

 覚者!連環組手!!


ドサドサドサッ…


ええっ…社員さん達が倒れていく…。
やっつけちゃったんですか!


> アドナイ
 相手の性感帯を突かず、ソフトタッチだけで撃退した…。
 安心しろ、逝く前に寸止めしてある…。


…それはそれでキツそうね。


> いやいや、お見事でした。
 さすがは覚者さん…ってところですかね。
 さて、ちょいとこちらへ来て下さいや。



む…この声は。
領都で会ったあの怪しい男か。


―――


> メイソン
 エリシオンは逃がしましたが…幹部の一人はおさえやしたよ。
 まずまずの収穫、ですかね。

 色々と、聞き出す事も出来ました。


> バット
 マルセロ係長…、あんたまで…。


ダースモール

> マルセロ
 ふふ、俺にとっちゃ、ちょっとした遊びだよ、こんなものは。
 最初から、破壊だの救済だの信じてた訳じゃない…本当だ!


> メイソン
 とは言え、このまま逃がすと、面倒な事になりそうですねえ…。
 あっしが覚者と通じてるのもバレてしまう。

> マルセロ
 待ってくれ、話が違う…!

> メイソン
 ま、お任せします。

 あっしはお先に失礼しますよ…。


> アドナイ
 ……。

> バット
 聞かせてくれよ…係長。
 あんた、何だってこんな事に加担したんだ…?


> マルセロ
 エリシオン師はおっしゃった…。
 覚者とは、流れに逆らう不遜であると。

 だが…私は思うのだ…。
 その方とて、話が通じぬ訳ではないと。そうとも、なあ覚者よ。
 その手に血を染め、流れに逆らい、何の得があろう。


> アドナイ
 …俺の意志を図ろうというのか。

> バット
 ここは覚者様の覚悟次第さ。俺らはあんたの決断に従うよ。


> マルセロ
 滅びはもはや必定。
 ドラゴンの裁きを、静かに待とうではないか、な?


やっちゃいましょうよ、覚者様!
こんなやつ、ケツの穴から手ぇ突っ込んで、
奥歯をガタガタ言わせてやりましょう!

へっへっへ…どんなイイ声で鳴くのか、楽しみだわ!


バリバリバリーッ!


ぎゃーすっ!
指輪が痛い痛いーーっ!



> バット
 へっ、ざまぁみろってんだ。
 社員が自分の意志を表に出すなって言われたろ?
 お前は調子に乗りすぎなんだよ。


(…死ねやっ。)

ゴスッ!


> バット
 ほぐっ…!てめぇ…。


覚者サマが真剣に考えてらっしゃるんですから、
静かに待ちましょう、ね。

(帰ったらお前の減らず口を静かにしてやるからな。)


> アドナイ
 俺の意志を問う前に、貴様の意志を見せてみろ…。


> マルセロ
 ま…待て!そ、そうだ!
 滅びの…その救いの時まで、享楽のうちに過ごそうというなら、
 金は出しても良いぞ、な?


> アドナイ
 ……。


あっ…、やばい。
覚者サマの目がいつになくマジだ…。


> マルセロ
 さぁお願いだ覚者よ。
 私を見逃せば、後から必ず褒美は届けよう。
 利口になるのだ、覚者よ。
 私を、このまま見逃してくれ、な?


> アドナイ
 …それが貴様の意志か。


ケンシロウ


こ…怖い…。
初めて見た、あんな冷たい目。

さっきみたいにソフトタッチじゃないの…?

嘘っ…止めてっ…!私のワガママだって、
どんな事でも広い心で受け止めてくれてたじゃない…。

お願いっ…!


> アドナイ
 覚者!龍撃虎…!


> マルセロ
 ぐ…あっ……。


―!


> バット
 ……。





> いやいやいや…凄いね、本当にヤッちゃったよ。


> アドナイ
 …。

 …まだ居たのか。


> メイソン
 さすがですねえ、いやまったく。
 これでめでたく、頼りになる仲間が出来たって訳ですな。


> アドナイ
 ……。


> メイソン
 と、いう訳で…また何かあったら連絡しますよ。
 一緒に、救済の連中を追い込んでやりましょうや…ね。

 それじゃ、これで…。


……。

…覚者サマ。


ケンシロウ

> アドナイ
 リンたん…。

 そんな悲しい顔をするな。
 リンたんにはいつも笑顔でいて欲しいと言ったはずだ。


でも…。


> アドナイ
 …。


> バット
 …おっ、おおっ?

 アドナイ様ー!
 係長のやつ、まだ息がありますぜ!



えっ!


> アドナイ
 ちょっと待ってろ…。

 …フッ…ン…!


ズキュゥーーーンッ!!


> マルセロ
 …う…っ。

 …く…はぁっ…!


えっえっ!?
何で逝ってないの?


> アドナイ
 先ほどの技は、性感帯をあえて外して撃ち、
 逝ったように見せかける為のもの。

 竜者神剣が人の意志を奪い去る剣であるなら、
 覚者神剣は人の意志を活かす剣だ…。


> マルセロ
 う…覚者…なぜ、助けた…。


> アドナイ
 さぁ、どこへなりとも行け。


> マルセロ
 ひ…ひいぃ…!


覚者サマ…。
やっぱり…この人…。


> ちょっと甘かないですかね、覚者さん…。


> バット
 …またメイソンのやつだ。


> 手心を加えても、こいつらはあんたに感謝したりしません…。
 きっと、邪魔なあんたを殺しに来ますよ。



> アドナイ
 俺は来る者を何人たりとも拒まない。
 生命を育む母なる海のように、全てを迎え入れよう。


> 色々と手伝ってもらえるかと思ってたが、見込み違いだったかな。
 足を引っ張られるのはゴメンなんで、あっしとはこれっきりという事で…。



> バット
 けっ、せいせいすらぁ。
 二度とツラ出すんじゃねぇぞ!


…。

よかったんですか…覚者サマ?
これで…本当に…?


ケンシロウとリン

> アドナイ
 後悔するはずはない…。



 第5話~完


―――


【次回予告】

 てーれってー(あの曲)

 ついに領王との謁見を果たすアドナイ。
 しかしそれは新たな動乱の引き金だった。
 高まる緊張の合間に訪れたひと時の日常に、
 小さなリンの心は打ち震える…!


 次回、覚者の剣
 第6話「ならば愛のために闘おう」


お前はもう…死んでいる!
 



ご清覧ありがとうございました。

【ゲーム】ドラゴンズドグマ日記~覚者の剣(4)


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前回:覚者の剣(3)  最初から:覚者の剣(1)


株式会社ポーンシステムの派遣社員として異世界に派遣されたリン。
覚者神剣の伝承者・アドナイの下で働き始めるも、
恐るべき策謀によって先輩社員のルークを亡き者にしてしまった。


 中 世 紀 救 世 主 伝 説

 覚者の剣 第4話「汚物は消毒だ」



―――


> それでは、今週の定例会議を始めます。


あれから1週間。
私は元の世界とあっちの世界を行ったり来たりしている。



> 本日のアジェンダは、各自の週次報告と、
 クライアント評価についての発表になります。


ポーンシステム社では、週に1度、定例会議が開かれ、
あっちの世界で得たお役立ち情報を共有したり、
クライアントからの評価を採点してランキング発表したりしている。



> まず最初に、部長から一言、宜しくお願いします。


ギレン

> ギレン
 我々は一人の英雄を失った…。
 しかし、これは敗北を意味するのか?否!始まりなのだ!


あぁ…また始まったよ。ギレン部長の演説…。
長いんだよねぇ…、これ…。

具体的には2分15秒くらい続きそうな勢い。


> ギレン
 他社に比べ、我々ポーンシステム社の資本金は三十分の一以下である。
 にもかかわらず、今日まで戦い抜いてこられたのは何故か!?
 諸君!我々ポーンシステム社の派遣目的が正しいからだ!


どこも一緒だよ…。
あえて言うならロクでもないクライアントを紹介するくらいの違いはあるけどね。


> ギレン
 我らが社員、諸君らが愛してくれたルークは退社した!
 何故だ!?


坊やだからさ…(ボソッ


> ギレン
 社員よ!立て!悲しみを怒りに変えて!立てよ社員!!
 ポーンシステム社は諸君らの力を欲しているのだ!

 以上ッ!!


…。

あぁ、やっと終わった…。

ルークなんてやつはどうでもいいんだよ…!
私に任せとけっつーの。


> 続きまして、各自の週次報告に移りたいと思います。
 トピックのある方はお願いします。


> はい。

> ユウナさん、どうぞ。


ユウナ

> ユウナ
 お疲れ様です。


この人はユウナさん。
クライアント評価のランキング100位に入るほどの人気社員で、
今はYuminaさんというクライアントの下で仕事をしてるらしい。

なんでも、行方不明になった彼氏さんが
ザナルカンド地方に派遣されていたウチの社員さんだったそうで、
その彼氏さんを探す為にウチに入社してきたそうな。


> ユウナ
 先週、大量に仕入れたケモノ肉を3日間発酵させて
 価値の上がった所で売却をかける報告が上がっていましたが、
 これは市場で手に入れやすいニンジンやエダマメの方が
 より効率よく利益を上げられる事が分かりました。

 こちらの資料をご覧下さい。
 発酵させたケモノ肉は1ブロック1500Gで売却する事が出来ますが…

 ~

 以上です。


おお…!
さすがユウナさん!経済の事まで掘り下げているだなんて!

ケツ掘られてたどっかのヒゲ野郎とは違いますね!


※ アップデートにより、現在ではこの技を繰り返し使う事が出来なくなっております。


> では最後に、今週のクライアント評価についての発表です。

 課長、宜しくお願いします。

> やれやれだ…。


ジョナサン

> ジョナサン
 皆さん、お疲れ様。


この人はジョナサン課長。ポーズが無駄にかっこいいのが特徴だ。

強剛そうに見えて、実はかなりの老年。
山吹色の太陽エネルギー的な何かで若さを保っているらしい。
社員のお目付役も兼ねて新人教育を務めている。


> ジョナサン
 それでは、今週のクライアント評価と成績を発表します。


週次報告では毎週クライアントからの評価が5段階で発表される。
専属のみならず、サポートで入ったクライアントからの評価も集計され、
この良し悪しで月末の給与水準も決まるというスンポー。


> ジョナサン
 …はい次、リンさん。


おっ、待ってました!


・外見 ★★★
・戦闘 ★★★★
・貢献 ★★★



…?

あ…あれ…?
なんかビミョーじゃない?

特に「外見」が★3つってどういう事?


…や、やばい、このままでは初任給が悲惨な事になる!

これはもっとブリっ子に専念せねば!



> 以上をもって定例会議を終わります。
 皆さん、お疲れ様でした。


> ジョナサン
 …。

 リンさん、後でちょっとお話があります。
 向こうの世界で落ち合いましょう。


…ぬぬ。

なんだろう…?
もしかしてルーク先輩の件かなぁ…。

怖っ。


―――


課長、お疲れ様です。


> ジョナサン
 来たね、リンさん。
 わざわざ呼び出して済まなかったね。


いえ、問題ありません。

(話があるって、いったい…。)


> ジョナサン
 リンさんのクライアント評価、低かったのはなぜだと思う?


…!


> ジョナサン
 それはきっと、リンさんがクライアント様のご希望に
 まだ沿えていないんじゃないかな。

 面接の時に言われなかった?
 これってウチの会社の方針でも重要な事なんだ。


(…何も言えない。)


> ジョナサン
 ポーンシステム社の社員は、現場に感情を持ち込んではいけないよ。
 クライアント様に私情を挟むのもNGだ。


 表面で取り繕うのではなく、心からの忠誠を尽くす事。いいね?

 一度、あなたのクライアント様と話してみたらいいと思う。
 口調や性格、どんなものをお望みなのか。


あ…ありがとうございます!

(むうぅ…確かに言われてみればそうだわね。)


> ジョナサン
 ほら、肘掛から身を乗り出すようにしてリンさんを待ってるよ。
 すぐに行ってあげなさい。


…え?

…うわっマジだ、ちょー見てるし!


ケンシロウ

> アドナイ
 リンたん、話とやらはもう終わったのか?


(うう…「たん」付けすんなよキモいから。)

はい、お時間取らせてしまいました。


> アドナイ
 いや、それはいいのだ。
 むしろ俺以外の男性と親密に話してた事の方がだな(-`ε´-)


は…はは…そっすか。

(私情は禁物、私情は禁物…。)


…覚者サマはどういった子がお好きなんですか?


> アドナイ
 うむ…そうだな。
 
 個人的には、内気で恥じらいのある子が良い。
 リンたんは勝気すぎるきらいがあるが、それもリンたんの良い所だからな。


(そ…そっか、恥じらいね。)

例えば、こないだのハイドラみたいなやつの前で腰が引けちゃう子と、
2度とおいたをしないように積極的にぶち殴って奥歯を引っこ抜く子なら、
覚者サマはどちらを好まれますか?


> アドナイ
 リンたん…恐ろしい子…((;゚;Д;゚))

 難しい質問だが…、あえてそれに答えるなら、
 恐怖にその身を支配されても、一筋の勇気を振り絞って
 敵に立ち向かうような、そんな子を俺は好む。


(…この人たまに至言めいた事を言うわね。)


> アドナイ
 質問はそれぐらいかな?


は、はい、すいません急に変な事を聞いてしまって…。
私もそうなれるように努力します。

(努力はしてみるよ…。)


> ジョナサン
 お話は終わりましたかな。
 覚者様、お初にお目にかかります。

> アドナイ
 じいさん、何の用だ。


> ジョナサン
 私は、異界の品々を扱っております、
 ジョナサンと申す者…どうか見知りおきを。

> アドナイ
 そうか、リンたんと同じポーンの民の者であったか…。
 心配しちゃった、テヘッ☆


(くそう、ぶん殴りてぇ…。)


> アドナイ
 ところで、異界の品を扱っていると言ったな…。
 そこにある指輪も、あちらの世界の物か?


あ…あれは…!


プレミアムリング


> ジョナサン
 流石は覚者様、大変にお目が高くていらっしゃる…。
 こちらは「プレミアムリング」という装飾品にございます。


は…ハリーウィンストンの
プレミアムダイヤモンドリング(1.5カラット)ーーーーー!!!


なぜこんな高級ブランド品がこんな所に無造作に置いてある…!
てゆーかなぜ課長がこれを持っている!?


> アドナイ
 咲き乱れる花々の中に埋もれても、一輪の輝きを忘れない…。
 まさにリンたんにぴったりの指輪だな。

 これを所望しよう。おいくらだ?


え…ええええ…。

ちょっと待って、嬉しいけど…、それめっさ高いよ?
高級ブランドともなれば、0.1カラット=ほぼ10万円だぜ?

ええええーと…確かこの世界では1円=1リムとして計算していたはず。
1.5カラットのダイヤモンドリングであれば…


> ジョナサン
 1,500,000リムになりますが、宜しいですか?


や…やっぱりねー!


> アドナイ
 フッ…物の価値は値段では決まらぬ…。
 それを身に着ける者の品格によって決まるのだ!

 じいさん、それをくれ。買いだ!


> ジョナサン
 お買い上げ有り難うございます。


> アドナイ
 さぁ、リンたん。
 俺からのささやかなプレゼントだ、受け取ってくれ。


わ…私は、まだ何のお役にも立てていません…。
それに…こんな高価な物…。


> アドナイ
 ルークを失ってから、リンたんの笑顔も失われた気がする…。
 こんな石ころで足しになるかは分からんが、
 俺は少しでもリンたんに輝きを取り戻して欲しいのだ。


…!!

あ…有り難うございます。


> ジョナサン
 …。


―――


> メルセデス
 見えたぞ、領都グラン・ソレンだ!
 あと少しだ、さあ行こう!


リン

えっへへへへ~ .。*・.。*(〃´∀`)・.。*・.。*


> メルセデス
 ど…どうしたのだ、貴公の従者は…。
 ずいぶんと浮かれているが…。

> アドナイ
 フフ…萌えの極みだろう。


おっと…、私情は禁物だったわ。
いけないいけない、今はハイドラの首級を領都に運ぶ途中だった。


> フヒヒヒ…

ガサッ…


> アドナイ
 …そこに居るやつ、出て来い。


ヒャッハー

> 盗賊
 ヒャッハーーー!掛かれー!


モ、モヒカンの集団だぁぁぁ!
武装した敵が居ますよー!


> メルセデス
 くそっ、間もなく領都に到着するというのに…!


> アドナイ
 メルセデス殿は荷車の衛護を。
 連中は俺とリンたんで片付ける。

> メルセデス
 分かった。抜かるなよ!


くっそー!
せっかく人が久しぶりに気分良くなってたのに…!


> ヒャッハーA
 おぉ…?
 おい、あのガキ、光り物を持ってやがる!

> ヒャッハーB
 キヒヒ、ありゃぁ高く売れるぜ…!


あ?(╬゚Д゚)

これは覚者サマから頂いた大事な物なんだよ!


> ヒャッハーA
 おいガキ、そいつをよこしな、へっへっへ…。

> ヒャッハーB
 ヒヒッ、めんどくせぇ…。
 殺してから奪い取ろうぜぇ…!


…。


ヽ(´ー`)ノゴゴゴ…

━(ノдヽ)

━( 乂 )

━━━ヽ(゚Д゚)ノゴルァァア!!


上等だ!ぶっ殺してやる!


…ビリビリビリビリッ


うん?何だ…?

ゆ…指が痛いっ…!


バリバリビシーンッ!!


うぎゃあぁぁぁーーーーーっ!!

指輪がちょー締め付けてくるんですけど…痛てててーー!
うっーー、何だこれっーー!


> そんな事したって無駄だって。


…だ、誰よ!


バット

> バット
 悪ぃな、ジョナサンの旦那に頼まれてずっと尾けてたんだ。
 俺はお前のお目付け役を任されたバットって者さ。


ぐぐぐ…という事はこの指輪も…!


> バット
 察しの通り。
 ジョナサンの旦那が社員教育に用いるアイテムだよ。


くっそ…こんな指輪、外してやる!


<しかし、ゆびわには のろいが かけられていた!>


呪い

う…嘘でしょ!!


> バット
 そのプレミアムリングは内側に九字が刻んである。
 リムの碑石に刻まれている文字と同じやつな。

 かつての覚者・三蔵法師様が従者に使った頭の輪っか、
 ”緊箍児(キンコジ)”も、実はポーンシステム社製なんだぜ?


ちくしょ…う…、また…騙された…!


> バット
 現場に私情を持ち込もうとする社員は、
 その指輪の力で感情の高ぶりを抑制されるのさ。

 どうだ?身をもって理解できたろ?
 さながらお前は天意に背く「暴れザル」ってとこかな、ハハッ。


ハァハァ…ご、ごめんなさい…。


> バット
 まぁお前の邪魔をしに来た訳じゃないんだ。
 ここは俺に任せときなって。

 おーーい、覚者様よーー!
 この俺が助太刀してやるぜーー!



> アドナイ
 むぅ…ガチムチでない男の子には興味ないのだが…。


> バット
 へへっ、見てろよ…。


> ヒャッハーA
 なんだてめぇはーーー?

> ヒャッハーB
 おーーーっ?


> バット
 お…おおぅ…。

 …でかいな。身長いくつ?
 俺まだ中2だよ…?

 いや…でも…。
 まぁ、あれだ、何だ。

 女の子を、いじめるのは、よくない、なー


 …なんて。


> ヒャッハーA
 あぁん?

> ヒャッハーB
 殺すぞ?


> バット
 ちっ…くそっ。

 男はな…男はな…


 でかさじゃねぇんだよ!


ヤムチャ

> バット
 ごめん、無理でした…。


くそへたれがああぁぁぁーーー!!
さらっと下ネタ言った上に、2秒でやられやがって!


うう…こんな暴漢どもなんか相手にならないけど、
このうんこ指輪のせいで…。

こうなったら…指輪の力を発動させないように、
ブリっ子のまま、倒すしかない!!


> ヒャッハーA
 さぁて…、そろそろ金目の物を頂くとするか。

> ヒャッハーB
 ヒッヒヒヒ…おじさん達と遊ぼうぜぇ?


キャァーーーッ!!
いやぁーーやだぁぁーーー(死ねやゴルァ!

ドスッ!

> ヒャッハーA
 ぐはっ…


> ヒャッハーB
 おいおい、何やってんだぁ~?


来ないでぇーー怖いぃーーー(このダボハゼが!

ガスッ!

> ヒャッハーB
 ぎえっ…


> バット
 (´゚д゚`)ポカーン


(ふぅ…何とかなった…)


> アドナイ
 リンたん!そっちは大丈夫か!


覚者サマー、だいじょぶですー!
こっちはバットさんが片付けてくれましたー!



> バット
 え?…え?


> アドナイ
 リンたんを怖い目に合わせるとは…!
 許さん…!

ほおぉぉぉぁぁあたぁっ!


ドンッ!

覚者…残悔剣!


> ヒャッハーC
 うっ…!


これは708ある性感帯のうちの頭維(四合)と言ってな、
この剣を抜いてから3秒後に…お前は逝く。

その間に、己の罪の深さを噛み締めるんだな…。


> ヒャッハーC
 あ…あぁっ…ああああぁっ…
 あべ…しっ…!


―――


> メルセデス
 到着だ、皆ご苦労だったな。

> アドナイ
 うむ、ヤナセ殿もご苦労であった。


違いますよ!あってる気もしますけど!


> メルセデス
 では私はこのまま城に向かい、領王へ報告に上がる。
 お前は、追って達しのあるまで、この地に逗留するがよかろう。

 よし、城へ参るぞ、進め!


> アドナイ
 うーむ…、もう少し儚さを備えていれば、
 ストライクゾーンギリギリだったな。


まだ懲りてないんですか。


> バット
 いやぁ、一時はどうなるかと思ったぜ。
 さっそく飯にしようぜ、飯。


…。

(…おい、バット。)


> バット
  ∑(゚д゚ノ)ノ 呼び捨て!?


(てめぇ、今日から私の奴隷だかんな。)


> バット
 …え?

 俺いちおう主任なんですけど…?


(…さっき私の事を「暴れザル」とか言ってやがったな。)

(…どっちが上か思い知らせてやろうか?)


> バット
 あああ、アドナイ様…(i|!゜Д゚i|!)
 あいつあんな事を…


ドゴッ!


> バット
 ふぐっ…!


> アドナイ
 どうした、バット?お腹を押さえて。

> バット
 いいい、いや、何でもないっす…。
 急にお腹が痛くなって…。

> アドナイ
 ハハハ…それじゃ食事も取れんな…。


…うふふ。

(いい奴隷が見つかったぜ…ニヤリ。)



 第4話~完


―――


【次回予告】

 てーれってー(あの曲)

 領都グラン・ソレンに到着したアドナイとリンとバット。
 そこに、謎めいた黒衣の男が現れる。
 彼を追うメイソンと共に地下墓所に潜入した3人は、
 我が目を疑うような真実を目撃する!


 次回、覚者の剣
 第5話「俺の名を言ってみろ」

お前はもう…死んでいる!
 



ご清覧ありがとうございました。

【ゲーム】ドラゴンズドグマ考察~ドラゴンと覚者とポーンに隠された意味


ドラゴンズドグマ


絶賛誰得プレイ中の話題作『ドラゴンズドグマ』について。

『Dragon's Dogma』のタイトル名を見て、まず初めに思ったのが、
「これ海外から反発を受けるんじゃないか」という事。

発売から半年前、海外の反応を調べてみたら案の定、
「タイトル名に違和感を感じる」というコメントが至る所で散見されました。


私は格式を重んじるミッション系の大学を出ているので、
この違和感の正体が何であるか、すぐにピンと来ます。
ところが、日本では違和感を感じる人はあまり居ないようです。

このゲームのタイトル名を直訳すると、「竜の教義」となります。
教義(dogma)とは、キリスト教で言う所の神の教えを明文化したもので、
神とはもちろん、唯一神(God)の事を指します。
一方、竜(Dragon)とは、忌み嫌われる存在とされる蛇に翼を付けて神格化した、
邪悪の象徴、ぶっちゃけて言えば悪魔(satan)の事です。

要するに、外人さんの中でも教条主義の方からすれば、
「竜(dragon)の教義(dogma)とは何事か」と言いたい訳です。
彼らにとっての教義は、そんな軽々しく扱って良いものではない。
存在を疑ったり、議論すべきではない、権威の対象です。
しかもそれを邪悪な竜と同列に語る事などありえない、あってはならない冒涜です。
違和感の正体が、何となくピンと来たのではないでしょうか。

こういった反発を回避するのだったら、タイトル名は
Dragon's Doctrine(竜の教理)とでもすべきだったでしょうが、
制作したカプコンからすると、どうしても教義(Dogma)という言葉を
選択的に使う必要があったと私は見ています。


こういった観点から、今回はいつものネタ日記から趣向を変えて、
『ドラゴンズドグマ』に込められた制作者のメッセージを、
どオタク的に考察していこうと思います。

なお、ここで挙げる宗教的定義は、あくまでこのゲームを
客観的に理解する為の手段として挙げるものですので、
実際に用いられる定義とは異なりますし、そもそも私の家は檀家です。
敬虔なクリスチャンなら、ミッション系大学に通った4年間を
漫画研究にあてるなんて事はやらんでしょうね。


―――


さて、『ドラゴンズドグマ』がどういったストーリーなのかを、
ここで一度、おさらいしてみましょう。

以下、スーパーネタバレタイムになりますので、閲覧にはご注意を。
充分に換気し、部屋を明るくして離れて見て下さい。



…よろしいですか?



では、解説していきます。



まず、このゲームはキリスト教義のメタファー(隠喩)が使われています。

・ ドラゴン = 神
・ 覚者   = キリスト
・ ポーン  = 聖霊


漁師だった主人公は、カサディスの村に現れたドラゴンによって、
為す術なく心臓を取り出され、1度、死に至ります。
しかしその後、ドラゴンの声に導かれるように"覚者"として復活します。

聖書にはアダムとイブが神の禁忌に逆らった"原罪"を、
キリストが死をもって贖い、3日後に復活するという教義があります。
『ドラゴンズドグマ』の主人公が復活するのは、キリストの復活に準えてる訳です。

覚者とは、アダムとイブの時代より神から切り離された人類が、
"聖霊"の仲立ちをもって、再び神と交わりを持つ為に悟りを開いた人の事です。
蒙(くら)きを啓(ひら)く者として、啓蒙者(enlightened person)と英訳されます。
「en-」は"~を与える"、「light」は"光"を指します。すなわち「光を与える者」。
バカでクズでお先真っ暗な私達を、明るく照らし導いてくれる人という意味です。

このゲームではより短い単語を使用し、覚(さと)った者、覚者(arisen)と呼んでます。
「arisen」は「arise」の過去分詞で、"目覚め"という意味です。


では、主人公が背負った原罪とは何か?

『ドラゴンズドグマ』の世界では、ドラゴンは神そのものです。
ドラゴンによる破壊活動を信仰する「救済」という宗教団体も出てきます。
その神に行いに対し、人々は畏れ、逃げ惑わなくてはなりません。

しかし、カサディスの村が襲われるオープニングにて、
たった1人だけ、神の行いに抗った人が居ましたよね?
それが主人公です。

この方あろう事か、慄いた領都兵の落とした剣を手に取り、
それを神の右手に突き立てるという、超絶暴挙を冒してしまいます。
アダムとイブが神の言い付けを守らず知恵の実を食べてしまったのと同じくらい、
100回死んでも贖いきれないほどの大変に罪深い行為です。

ですが神は寛大でした。罪を憎んで人を憎まず。
主人公から心臓だけを抜き出し、神に抗う事について考える猶予を下さいました。


ところで、このゲームでは「竜の心臓」というアイテムが登場します。
死んだ人を生き返らせる効果のある、重要なアイテムです。

それだけでなく、神であるドラゴンには心臓という弱点が用意されてます。
神話では、心臓には特別な力が宿っているというのは黄金パターンとして存在し、
ドラゴンの血は不老不死の力が備わっていると言われています。
つまり、特別な上に特別な力のあるドラゴンの血を帯びた心臓を使えば、
死んだ人が生き返る事くらい容易であるという事です。
逆に、生命力の根源である心臓を砕かれれば、いかにドラゴンでも死んでしまう。
こういう解釈だと、説得力があるのではないでしょうか。

で、肝心の主人公ですが、生命を司る心臓を抜き取られても、なぜか生きてます。
それは、心臓がドラゴンにぱっくんちょされて身体に取り込まれた後も、
不老不死の効果のあるドラゴンの血によって体内で動いているからでしょう。
主人公はドラゴンによって生かされている事になります。

主人公は辛苦の果てにこのドラゴンを遂に討ち果たし、心臓を取り戻します。
そして再び自分の胸に収まった心臓は、ドラゴンの血を帯びています。
この時、主人公はドラゴンと同じ、不老不死の心臓を手に入れた事になり、
神であるドラゴンと同格の存在になったと言えます。

復活して悟りを開いたキリストが神であり人であるのと同様に、
主人公もまた、神であり人である存在になりました。
神の言葉に近づけなかった他の覚者とは異なり、真の覚者となったのです。


―――


キリスト教にはもう1つ、神と同格の存在があります。それが
聖霊(holy spirit)です。
神の言葉に近づく為には、まず御心を神に近づけなければならないとされています。
そうでないと言葉の意味が理解出来ないからです。

『ドラゴンズドグマ』には、かつて覚者だったっぽい人達が3人登場します。

1人目は領王・エドマン。
かつてドラゴンの侵攻からグランシス半島を救ったという英雄です。

2人目は竜識者。
愚者とともにヒルフィギュアの丘で引きこもっているプロニートです。


この2人は、神の言葉に近づけず、真の覚者になれなかった人達でした。

エドマンは先后の命を生贄にして王座を得る事をドラゴンに申し出ますが、
亡き先后の面影を引く3番目の王后・エレノアが主人公に惹かれていくのに心を乱し、
しかもこの間男がドラゴンと同格になった事に発狂して、部下に討てと命じます。

エドマンはおそらく、ドラゴンから心臓を奪い返してはいるのでしょうが、
神と同格の力を得ていないので、ドラゴンが死んだ事で
永遠のはずだったその生命力が弱まったものと思われます。
あんなに雄々しく若々しかった、威厳に溢れた姿も、
玉手箱を開いてしまったかのように、老いて見る影も無くなってしまいました。


竜識者ははっきりとした事は分かりませんが、ドラゴンが死んだ時に
その身が一緒に朽ち滅びている事から、ドラゴンに心臓を奪われたまま、
取り返す事が出来なかった人であると考えられます。
人として生きる事も死ぬ事も出来ず、ドラゴンにただ生かされ、
暗い祠の中で永遠の時を刻んでいるだけの隠匿者になるしかなかったのでしょう。

ちなみに「愚者(fool)」というのは、キリスト教では「信者」の対義語となります。
神の教義に従わない”不虔の者”という意味です。
つまり、竜識者と一緒に神であるドラゴンに抗った事があるのは違いないと思います。


そして3人目はセレナのおばあちゃんである、森の魔術師・ソフィア。

このソフィアおばあちゃん、サブクエスト『ポーンの夢』の中で、
覚者の想いがポーンの中に蓄積されていき、やがてポーンは覚者と同じになる
という、このゲームのエンディングに秘められた謎を解く為の
重大な手がかりを、主人公とプレイヤーに託します。

ソフィアという主を失った、ソフィアのメインポーンであるセレナは、
このクエストの後に、カサディス村で人間として暮らしていく事になります。


ポーンと言えば、カサディス村がドラゴンに襲われ、
主人公が覚者として復活した後、どこからともなくふらりと現れ、
主人公をポーンとの契約に導いた最初のサポートポーン・ルークが居ましたね。
ルークは主人公をドラゴン討伐の領都徴募隊が駐屯する宿営地に連れて行きます。
そこで主人公は異界との繋ぎ口であるリムが発する声に従い、
ポーンの民との契約を結んで、メインポーンとなる従者を呼び出します。

この時、ストーリーを読み解くヒントとなるのが、最初の頃は主人公を含め、
神であるドラゴンが話す言葉=竜語が誰にも理解出来ていない点です。
字幕も付いていないので、プレイヤーにも何と言っているのか分かりません。
ですが、主人公が覚者となって以降は、竜語に字幕が入ります。
そこからリムが発する声も聞こえるようになったのです。

普通に暮らす人々は、ポーンの民を"異界渡り"と呼び、
感情を持たない人ならざる人として近寄らず気味悪がってますが、
それもやはり、ドラゴンの言葉が理解出来ないのと同様に、
霊的な存在を信じる事の出来ない、不信不徳の心から出るものだと考えられます。
「霊的」というのは"お化け"とかそういう意味でなく、"聖霊の御心"を指します。
キリスト教では、自分の魂を正しく取り扱う事の出来る人だけが
それを自覚し、神の言葉に近づけるとされています。
主人公はポーンに導かれて御心を理解し、ドラゴンの言葉に近づくのです。

神・キリスト・聖霊。これらが一つになる事が、真の覚者としての目覚めです。
これを、キリスト教義では「三位一体」と呼びます。
「父(神)と子(キリスト)と聖霊の御名において」という祈りの言葉の通り、
三者は共に等しく、同じものとして信じられています。


―――


さぁ、ソフィアおばあちゃんの言葉を思い出して下さい。

ソフィアの影響を受けたセレナは、ソフィアと同じになりました。
そして主人公が契約したメインポーンも、最後には主人公と同じになります。
ドラゴンと同格の存在となった主人公に、そのメインポーンが近づくというのは、
ドラゴン=覚者=ポーンの図式が成立し、三位一体となったという事です。
その証拠に、ポーンの民の右手には、主人公がドラゴンに抗った時に付けた
右手の傷と同じ場所に、光る傷を持っています。


三位一体説はキリスト教義において最も重要な定義の1つです。
この定義をストーリーの中に深く組み込んでいる以上、ゲームタイトルは
『Dragon's Doctrine』ではなく、『Dragon's Dogma』でなければならないのです。

あぁやっと頭に結びついた。

『ドラゴンズドグマ』を最後までやった人、ドラゴンを倒した後の
矢継ぎ早に展開するストーリーの意味が分からなくなかったですか?

それは、海外の人がこのゲームのタイトルに違和感を感じるのと同様に、
なぜ主人公がドラゴンに代わる神として新たな世界を作る事となったのかが、
宗教観に疎い日本人に説明の無いまま進んでいくからだと思います。
海外の人は、神と覚者とポーンが同じである事を教義(dogma)から理解できるので、
そこらへんの説明の一切が不要なんです。


しかし、キリスト教の定義とは全く異なるオリジナル解釈も見受けられます。
例えば「生贄」や「替え玉」の存在がそれに当たります。

『ドラゴンズドグマ』では自分の最も愛する伴侶がドラゴンへの生贄として選ばれ、
ドラゴンを倒した後は、一緒に生活する事になります。
宿屋の主人に悪夢を見たって人は多いのではないでしょうか。

キリスト教義での生贄とは、キリスト自身の事です。
人類全体が背負ってしまった神への背信行為に伴う原罪を、
何の罪もなく生まれてきたキリスト1人が犠牲になる事で、
全てをチャラにするのがキリスト教の聖書のお話。

このゲームは、主人公1人がドラゴンに抗う原罪を背負っているので、
その罪を赦す為には、やはり何の罪も持たない人が必要な訳です。


そして替え玉について。ドラゴンに代わる神として生きる事となった主人公は、
最期にはドラゴンの血を帯び不老不死の生命力を得た自分の心臓を、
北欧神話でドラゴンの心臓を抜き出す時に使用されたと伝わる
伝説の武器・リディルで取り出し、永遠の命を絶ちます。

この時、主人公の代わりに生き永らえるのが、主人公のメインポーンです。
メインポーンはすでに主人公と同じ存在となっているので、
主人公の後任を引き継ぐ事が可能でした。

キリストの場合、替え玉として別の人が磔にされたという俗説があります。
それは、キリストの弟子の筆頭に当たる人であったとも、
キリスト処刑の恩赦として釈放され、布教に尽力した囚人であったともされています。
どちらにしろ、キリストに近しいと言える人である事には違いありませんが、
この俗説をそのまま採択すると、死ぬのはメインポーンの方になります。


―――


とまぁこんな感じなんですが、以下、これまでのまとめです。


・ ドラゴン = 神
・ 覚者   = キリスト
・ ポーン  = 聖霊

・ 主人公の復活はキリストの復活に準えている。
・ 主人公は神であるドラゴンに抗った原罪を背負ってしまった。
・ ドラゴンの心臓は不老不死の象徴。と同時に心臓を失うと死んでしまう。
・ 主人公の旅は神の言葉に近づき御心を理解する為の旅。
・ ドラゴンから心臓を取り戻した主人公は、ドラゴンと同一の存在。
・ ポーンもまた主人公の影響を受け、覚者と同格になる。
・ その証拠がポーンの右手にある光る傷。
・ ドラゴン、覚者、ポーンは三位一体の関係。


ちなみに、ドラゴンズドグマのネタ日記の方で、主人公の名前を
アドナイ(Adonai)としたのは、ユダヤの言葉で"神"の隠語である事と、
"主人"という意味の「Adon」に、"私"という意味の「i」を加えて、
"私のご主人様"という、メインポーンから見たストーリーに
ぴったりの名前だった事から、その名前を付けました。


カプコン渾身の一作『ドラゴンズドグマ』は、海外の大ヒット作と比較すると、
全ての家屋に入る事が出来なかったり、眼前の山が越えられなかったり、
せっかくの掴みアクションが崖移動に使われなかったりと、
オープンワールドとしての余地が残されたまま発売を迎えました。

しかし、勢いを失った『ロックマン』や『ストファイ』を外注に出し、
開発資金を一本化してまで、自社制作の品質維持にこだわり抜き、
ここまで意欲的な作品を作り上げた事には、ファンとして本当に頭が下がります。

私も時間の許す限り、徹底的に遊び倒したいと思います。


―――


最後にウチのメインポーンをご紹介。

ドラゴンズドグマ日記~覚者の剣・主人公のリンです。
http://game.capcom.co.jp/DD/ja/pawn_detail/?pf=PS3&gid=Honey_Sweets


リン(♀) ストライダー

現在のレベル:
 89だったかな?

アビリティ:
 奮迅、猛攻、腕力、達人、制動、狙撃

メイン攻撃力1200、サブ攻撃力1100、防御力600越えです。
状態異常はダウン耐性以外は全て98%以上あります。


PSN ID: Honey_Sweets
ポーンを探す → Online IDから探す → 「 Honey_Sweets 」 


はいはい、スイーツスイーツww


見つけたら可愛がってやって下さい ヨロ(`・ω・´)スク!
時々、飼い主に噛み付きます。



それでは、引き続きネタ日記の方もお楽しみ下さい↓

覚者の剣(1)
http://mangadojyo.doorblog.jp/archives/7342432.html

覚者の剣(2)
http://mangadojyo.doorblog.jp/archives/7633887.html

覚者の剣(3)
http://mangadojyo.doorblog.jp/archives/8313497.html

覚者の剣(4)
http://mangadojyo.doorblog.jp/archives/9185012.html

 


ご清覧ありがとうございました。

【ゲーム】ドラゴンズドグマ日記~覚者の剣(3)


img1



前回:覚者の剣(2)  最初から:覚者の剣(1)


株式会社ポーンシステムの派遣社員として異世界に飛ばされたリン。
クライアントであるアドナイは、ドラゴンに心臓を貫かれ、
内なる「変態」として目覚めた"覚者"だった…。


 中 世 紀 救 世 主 伝 説

 覚者の剣 第3話「お前の血は何色だ」



―――


は~…
マジやってられん。

いきなり違う世界に飛ばされるわ、変態の下で働かされるわ、
やっぱりブラック会社だった!


> ルーク
 リンさん、覚者様の前では慎んで…。


うるせー!


> アドナイ
 (;゚;д;゚;)ヒィー


くそぅ…。
こいつら絶対いつかぶっとばしてやる。


> …。

 取り込み中の所、済まない。


> ルーク
 アドナイ様、領都将兵の方がお見えです。


お?誰だこの人は?


キャスカ

> メルセデス
 メルセデスだ。徴募隊を指揮している。


おおおお!すごくまともそうな人キタ!


> メルセデス
 聞いたが、"覚者"とやらだそうだな。
 ポーンの民を従わせる事が出来るという。


快楽主義者の変態ですけどね。

…ってあれ?覚者サマ?


ケンシロウ

> アドナイ
 …。


なんか私を見ていた時の目と違う…!


> ルーク
 覚者様は幼子がお好きでいらっしゃる…。

 年端も行かぬ可憐な少女を見ると目をお覚ましになるのだろうが、
 メルセデス様のご容姿を見ても、眠ったままであられるだろう。


サイテーや!

 
> メルセデス
 我々とてポーンを戦に駆り出すくらいの事はするのだが…。
 お前のように、ポーンを異界から呼び出したり、連れ従えて旅をする事は出来ない。

 一体どのような技を使うのだ、覚者とやらは…?


夜の調教らしいですよ。


> ルーク
 ゚+。(∩ω∩*)゚+。


> メルセデス
 …ふむ、だが、まあいい。
 今はポーンでも覚者でも、漁夫でも農夫でも、戦力となるのなら歓迎だ。


耐性強いな。

精神系の状態異常に強い装備なんだろうか。
それとも軍人さんともなれば、この程度の事では動じないのか…。


> アドナイ
 俺は己の為すべき事を見定めようと思っている。
 ドラゴンの下に行き、それを確かめる…!


> メルセデス
 ならば誉れある我らが領王の一軍と共に領都へ来い。
 領王はかつてドラゴンを討ち果たし、領都の万民に太平をもたらした英雄だ。
 領王なら貴様の進むべき道を照らしてくれよう。


> アドナイ
 領王…エドマンか。


ぜったいエロマン的な何かを考えてるよね?


> アドナイ
 ( ̄ε ̄;)


> メルセデス
 いつでも宿舎は使ってくれて構わん。 

> アドナイ
 かたじけない。お言葉に甘えさせてもらおう。

> メルセデス
 宜しい、休憩も訓練のうちだからな。


はぁ~…
ようやく一息付けるのか。

こっちに来たばっかりだけど、ドッと疲れたよ。


―――


ドゴォォォーーーンッ!!!


> うわぁああっっ!!


うっ…せっかくゆっくり眠れてたのに…。
何だなんだ、騒々しい…


…い?

…ぃい!?


ジャンク

> ハイドラ
 ヒャーッハーーーー!!
 死ねぇぇぇい!!


ひぃぃ…なんじゃこいつ!


> ハイドラ
 我が名はハイドラ!
 覚者・アドナイだな…お前の命、貰いうける!!


ちょっとーーー!
変態のお仲間っぽい人が来ましたよーー!


…なに寝てんですか!
早く起きて!戦って!!


> アドナイ
 むにゃむにゃ…もう食べれないよ…(´Q`)。。。


こ…こいつ…!
起きろ!


> ルーク
 アッーー…アドナイ様、そこはいけません…!


おめーは一生寝てろ!


> ハイドラ
 ヒャハハハハッ!!
 くらえぃっ、竜者蛇鞭衝!


> アドナイ
 ぐはぁっ…!


ほらー!言わんこっちゃない!


> ルーク
 あの鞭さばき…不規則な軌道を描きながら高速で動かす事で、
 まるで生きた蛇がうごめくがごとく何本にも見える…。

 まさしく竜者神剣の流派の者…!
 アドナイ様の胸に竜爪の傷を付けたのと同じ技だ!


ふーん、富樫・虎丸的なポジションなのね。


> アドナイ
 貴様…ドラゴンの手のものか…!


> ハイドラ
 いかにも…。
 竜者神剣の妙技、とくと受けてみよ!


ヒュッ…!
シュッシュッ!

ビシィッ!


> アドナイ
 あっ…感じちゃう…!


…え?


> ハイドラ
 ほらほらほら!もっと受けてみろ!


> アドナイ
 アッ、アッ、ンギモッヂイイ!!


…あれ、反応おかしくね?


> ルーク
 竜者神剣はどSの奥義…。身体の外部から衝撃を加え、
 その技を受けた者に快楽を呼び起こすという。

 ドラゴンほどの強烈な快感ではないにせよ、
 あのハイドラという男も、なかなかの使い手のようだ…ゴクリ。


やっぱり変態じゃねーか!


> ハイドラ
 ヒッヒッ…もう立てまい。
 だが、お楽しみはこれからだぜぇ~?


> アドナイ
 …。
 …足りん。


> ハイドラ
 ヒャ?


> アドナイ
 …もっとだ。

 もっとくれ!


(´Д`;)/ヽァ…

そんな事はいいから、とりあえずあのど変態を倒しましょうよ。


> ルーク
 よし…リン、アドナイ様に加勢するぞ!


さっきからしてるんですけど?

あぁもう…役立たずな先輩とか要らないわぁ…。
私の方が仕事が出来るっつーの。



> ハイドラ
 ヒャハハハハッ、何人が相手だろうと無駄だ!


ヒュン…ヒュン…!


> アドナイ
 くっ…うかつに近づけない。

> ルーク
 あの鞭を攻略する知識を持ってません…。
 いったいどうすれば…?


…あのさ。

さっきから観察してるとさ、攻撃の出所が全部同じだよね。
鞭が何本にも見えても、掴んで叩き斬っちゃえばいいんじゃない?


> アドナイ&ルーク
 …(゚д゚) (゚д゚)


> アドナイ
 ネ申キタ━━━━━━!!!

> ルーク
 敵に関する知識を習得しました!


(あ…アホなのかこの2人…。)

ええぃ、頼りにならん。

覚者サマは…私と同じダガーと弓装備ね…。

私が弓で遠隔射撃をしますから、相手が怯んだ隙に
鞭を掻い潜って懐に飛び込んで下さい。


> アドナイ
 お…おぅ。


ルーク先輩は…魔法が使えるのか…。

しばらく相手の攻撃を引き付けた後、攻撃魔法を
ねじ込んでサポートして下さい!


> ルーク
 分かった、アドナイ様をしかとお守りしろよ!


フフフ…。
もはや主導権は私にあり。

先輩、あなたはもう必要ありませんよ…。


> ハイドラ
 何をごちゃごちゃと…
 この鞭にかかって、さっさとくたばれ!


> ルーク
 来たな…!

> アドナイ
 リンたん、逝くぞ!


よし…ここは腕の見せ所!
くらえぇぇぇ必・殺!連なり射ち!


> ハイドラ
 ヒギャァッ!


今です!覚者サマ!


> アドナイ
 ほおぉぉぉぁぁああ…

 あたぁっ!


北斗百烈拳


> アドナイ
 あぁぁたたたたたたたたたたたたたたたたたたっ!


> ルーク
 で…出た!アドナイ様のあの技が…!

 己の性感帯を知り尽くしたどMである"覚者"様にしか使えぬ、
 相手の性感帯を的確に突く事で、身体の内側から快楽を呼び起こす技…

 その名も…覚者神剣!


> ハイドラ
 くそっ、防ぎきれない…!


> アドナイ
 ルーク!攻撃魔法で追い討ちを!


> ハイドラ
 …ぐっ。

 させるかぁっ、竜者蛇鞭衝!!


> ルーク
 うわあっ!
 HP:||||||||||||||||||   |


> ハイドラ
 こうなったらお前から始末してやる!


> ルーク
 ぐあっ…!!
 HP:|||||||||      |


> ルーク
 このままでは…
 リ…リン!回復魔法を使うまでこいつを頼む!


フゥ…┐(´-`)┌

やれやれだぜ。


> ルーク
 …な!
 何をしている!早く…!


(フフフ…先輩…)
(このコソコソ話が聞こえていたら、あなたの派遣元の不幸を呪うといいです。)

(私は言ったはずです。)
(あなたへのお願いはもう終わってます…。)


> ルーク
 不幸だと…!
 ど…どういう事だ…。


(私が出した先輩への指示を「縦読み」してみて下さい。)



> しばらく相手の攻撃を引き付けた後、攻撃魔法を
> ねじ込んでサポートして下さい!




> ルーク
 「し」…

 「ね」…?



(あなたは良い先輩でしたが、あなたの会社がいけないのですよ。)

(先輩、今までお疲れ様でした…。)
(後の事は私に任せて、会社から身を引いて下さい…。)



> ハイドラ
 シャァァァアアアッ!!


> ルーク
 謀ったな!リンッ!!


ザシュッ!


> ルーク
 ぐふっ…!
 HP:|        |



> アドナイ
 ルゥゥゥーークゥゥゥゥゥーーー!!!


嫌ぁっ、覚者サマ助けてぇっーー!


> アドナイ
 …おのれぇっ!!

 ほおぉぉぉぁぁあたたたたたたたたたたたっ、あたぁっ!


 覚者…百烈剣!


> ハイドラ
 わらぁ…りぃあぁっ…!


<クエストを達成しました>


リン

や…やった…覚者サマぁっ…。
あぁ…リン子、すごく怖かったぁっ… 。゚(゚´Д`゚)゚。


> アドナイ
 無理もない…リンたんは初陣だったのだ…。
 よしよし、こんなに震えて、可哀想に…。


(フフフ…先輩、これが処世術ですよ…!)


―――


> メルセデス
 見事なものだ。


> …うへえ。
 あんたら、これやったのか…スゲエな。

> しかし、なんだってハイドラなんて化け物がこんな所に…。


> メルセデス
 覚者というもの、いまだ良く知り得ぬが…。
 この首を手土産に領都に赴けば、領王公への拝謁も叶おう。


やったね、覚者サマっ♪


> アドナイ
 そうか…。
 しかし、要らぬ手間を掛けさせたな。


> メルセデス
 構わん。むしろ貴様には助けられた。

 ともかく、この騒動、領王に報告に上がらねばならぬ。
 兵の集まりは今少し足りぬが、ハイドラの首と共に、
 覚者を連れ行けば十分に補って足りよう。


> アドナイ
 俺は何をすればいい?


> メルセデス
 お前には峠越えの護衛を頼む事になる。
 休憩の後、先行する我々に追いついて関所まで来るがいい。
 それなりに長い道のりだ。せいぜい英気を養ってから合流してくれ。

 …では、後ほどな。


…。

(; ̄д ̄)ハァ…疲れましたね。


> アドナイ
 …ルークを失ったショックもあるのだろうな。

 メルセデス殿の言葉通り、ここで休ませてもらってから、
 俺たちも領都へ向かうとしよう。


(むしろ安堵の疲れなんですけどね…ククク!)


―――


> ギレン
 ルークが退職しただと?


> はい、おそらくあちらの世界で失踪したものかと…。


> ギレン
 何たる事だ…。
 我が社でナンバーワンの実績を誇った優秀な社員だったものを…。

 いったい誰のサポートに付いていたのだ?


> リンという女性社員のようです。
 先日、我が社に入社したばかりの新人です。


> ギレン
 リン…、要注意人物だな…。



 第3話~完


―――


【次回予告】

 てーれってー(あの曲)

 サポートポーン・ルークを失い、哀傷に沈むアドナイ。
 一方で、ポーンシステム社の査問にかけられるリン。
 ハイドラの首を討ち取った証を運んで峠を越え、
 領都に到着した2人の下に、新たな仲間が現れるのだった!


 次回、覚者の剣
 第4話「汚物は消毒だ」

お前はもう…死んでいる!
 



ご清覧ありがとうございました。

【ゲーム】ドラゴンズドグマ日記~覚者の剣(2)


img1


前回:覚者の剣(1)

就職氷河期のど真ん中で孤独に喘いでいたリン。
株式会社ポーンシステムに就職し、これで生活が安定したかと思いきや、
派遣社員として送られた先は、見知らぬ異世界だった…。


 中 世 紀 救 世 主 伝 説

 覚者の剣 第2話「覚者あらわる所、乱あり」



―――


…どこだここ。


> ルーク
 覚者様、こちらが従者となりますポーンにございます。

> アドナイ
 ぬうぅ…。

 も…萌えぇぇぇ。


そして誰この人たち?
なにやら英語で会話してるみたいだけど。


(´・д・)ハッ!

やだ…ワイルドなイケメン!


ケンシロウ

> アドナイ
 …。

 そこの少女、名は何と言う?


キャッ、低くて素敵なお声♪
わたしぃ、リンって言いますぅ~。


> アドナイ
 リンたん…。

 春の野風のごとき萌えっぷりだ(*´Д`)ハァハァ


…え?
…なにこのひと?


> ルーク
 ちょっと君、こっち来て…。


む、あっちのひげ面には興味無いんだが、まぁいっか。


> ルーク
 君、うちの会社の新人だよね?


あぁ、あなたが面接官の人が言ってた会社の先輩かぁ。
そうですそうです、今日からこちらでお世話になります。

で、あの変な目付きの人がクライアントさん?


> ルーク
 そう、あちらがクライアントのアドナイ様。
 そして君が居るこの場所はグランシス半島という所で、
 元の世界から見たら、いわゆる異世界に当たる。
 信じられないかもしれないが、君はここに派遣されてきたんだよ。


な、なんだってー!?


> ルーク
 この石碑こそ、我が社が開発した「Lease Introduce Module」、略して"リム"。
 石の力で派遣されてきた私達は、こちらでは"異界渡り(ポーン)"と呼ばれていて、
 ポーンはこの世界の救世主であられる"覚者"様に従う契約を結んでいる。


> アドナイ
 ゚+。(∩ω∩*)゚+。


…はぁ、そうっすか。

(なんとなくこの会社の事が分かってきたな。)


で、それはそうと、救世主ってどういう事ですか?


> ルーク
 …。

 私達は「ある目的」を果たす為に、遥か西へと旅している。


> アドナイ
 …そこからは俺から話そう。

> ルーク
 ハッ…、仰せのままに。


んん、何やら急に張り詰めた空気…。
どうやら訳アリみたいね。


> アドナイ
 あれは2日前、俺がカサディスの村でまだ漁師だった頃の話だ…。



―――



(平和だったカサディスの日常は、この日、終わりを迎えた。)


> ドラゴンだーーーーー!

 ドラゴンが来たぞーーーーー!!



なにっ!?


(突然あらわれた、あいつの手によって…!)


シン

> ドラゴン
 フフフ…。力こそが正義…いい時代になったものだ。
 強者は心置きなく好きな物を自分の物に出来る。


ば…ばかな…!
本物だ…。

なぜドラゴンがこの村に…!


> キナ
 キャァーーッ!


キナ!ここにいろ!
あいつは俺が食い止めてくる!


> ドラゴン
 フハハハ…くらえっ、竜者獄屠炎!


> うわあああぁぁぁぁぁーーー!


ぐっ…、コルテスがやられた…!
どこかに…武器は…?


…あった!


やめろ貴様、これ以上は好きにはさせん!


> ドラゴン
 ククク…死に急ぐか!
 お前など俺の敵ではないわ~~~!!

 死ねぇっ、竜者凄斬爪!


ぐぅはっ!


(強烈な一撃を受けて吹っ飛ばされた俺は、砂浜に背を埋める事しか出来なかった。)


…く…くそ…っ。

…うぐっ…。
…ダメだ…立てない。


> ドラゴン
 …。

 あれ…?
 やだ…この子あたいの超好み…!


 ちょっと起きて、あなたのお名前は?


り…竜語…?
う…ぐ…何を…言ってるんだ…?


> キナ
 アドナイーッ!起きてーーー!


> ドラゴン
 そう、あなたアドナイっていうのね。
 しゅてきなお名前ね。


に…逃げろ…キナーー!!


> ドラゴン
 う~んやだ惚れちゃう。
 ねぇ、試しにあたいを愛していると言ってみて?


…くっ…体が…動かな…い。


> ドラゴン
 あなたのたった一つの言葉でいいのよ。
 強制はしないわ、自分の意志で言うの。


あ…ぐ…ぁぅ…。


> ドラゴン
 なぁに~きこえんな~~!
 その程度であたいの心が動くと思っているのか~~!



(殺される…そう思ったが、あいつは俺に近づいてきた。)


> ドラゴン
 …まぁいいわ、見逃してあげる。

 その代わり、
あなたのハートを頂いていくわね。
 返して欲しかったら、必ずあたいにもう一度会いに来るのよ。

 いいわね、約束よ?


(そしてあいつの鋭い爪が、俺の胸に伸びてきた。)


> ドラゴン

 竜者虐指葬!


アッーーーーーーー!


―――


> アドナイ
 この時、俺の体にえもいわれぬ快感が走った…。


…は?


> アドナイ
 心臓を貫かれ、体中に電気が走ったような衝撃の後に、
 俺は知った…。

 これがオーガズムか!


…(∂△∂;)


> アドナイ
 再び目が覚めた時…。俺の胸には、大きな竜爪の傷痕と、
 あいつへの強烈な憧憬が宿っていた…。

> ルーク
 アドナイ様はこうして、穏やかな心を持ちながら
 激しい痛みによって絶頂に昇り詰められる事の出来るお方…、

 "覚者"として目覚められたのだ!



へ…、

変態


> アドナイ
 ちなみに、攻防どっちも行けます(キリッ


そういう目覚めかよ、聞いて損したわ!


> アドナイ
 という訳で俺達はドラゴンの居る遥か西に向かって旅をしているのだ。
 もう一度あの快感を教えてもらう為に…!


> ルーク
 私も初めての夜に教えてもらいました…。
 覚者様はまさに混沌とした世の救世主!
 ぜひともこれはドラゴンに会って、快楽の極意を学ばなければ!

 そこに逝けば~どんな夢も~ 叶うというよ~♪
  誰もがみな~イキたがるが~ 遥かな世界~♪


や…やばす。
こんな所と知ってたら絶対に応募しなかったのに…。


いーーーやーーーーー!!!



 第2話~完


―――


【次回予告】

 てーれってー(あの曲)

 ドラゴンに心臓を奪われ、覚者として目覚めたアドナイ。
 彼の向かう先には、幾度もの試練が待ち受けていた。
 激闘を重ね、成長を遂げるアドナイとリン。
 しかしそこには、悲しい結末が待っていた…!


 次回、覚者の剣
 第3話「お前の血は何色だ」


お前はもう…死んでいる!
 


ご清覧ありがとうございました。

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    ・2012年4月
     LivedoorBlog開設
    ・2012年11月
     漫画感想カテゴリで初の1位
    ・2013年1月
     総訪問者10万人達成
    ・2013年8月
     火垂るの墓の考察記事が検索1位に

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